属人化を剥がす~標準化がうまく行かない訳と警戒心を持たれないように目的を達成する~

コンサルティング関連

標準化がうまく行かないわけ

属人化について、対義語として「標準化」があり業務の効率化など理由付けをし標準化を進めようとするがあまりうまく行かない。
うまく行かない理由は、標準化を推進する担当者が本質を理解していないからに他ならない
標準化の行きつく先は、「誰がやってもよい」であり特定の誰かである必要がない。

一方属人化は、特定の誰かしかできない業務でありその人自身に価値があると錯覚させる。
その価値が会社から必要とされ給与が貰えると考えるから業務内容をブラックボックス化して行く。

誰でもできる業務は、その人の価値を失わせ会社から必要のない人と判断されれば最悪失業となり生活できなくなると恐怖するため、標準化の推進に非協力的であり現在の業務が忙しいと抵抗され手伝わなくなる。
抵抗の強弱はあるが本質は変わらない。
標準化推進担当の業務を効率化して経費をさげて利益をあげたい思惑と、属人化側の生活を守りたい思惑がぶつかり合い「価値を奪いたい側」と「価値を守り側」の戦いになるが最終的には抵抗され価値を守りたい側(属人化)が優勢となり標準化推進は終息する。

そして何年か毎に「標準化」のテーマが立ち上がり終息するを繰り返しうまく行かない。

 

警戒心を持たれないように少しずつ剥がして目的を達成する

標準化推進担当として属人化側に対するアプローチについて考察して行きたいと思います。
問題点としては如何に抵抗されないかに尽きるのですが、まずは警戒心を刺激せず属人化側に対するメリット(少し楽になる)を提示する事から始めます。

大々的に「標準化をするぞ!!」と言ってしまうと警戒心MAXになってしまうので例えば「問合せの件数を減らして少し楽になろう」とメリットを前面にアピールして行きます。
(※当然業務がブラックボックス化しているので問合せ件数は多いです。)

いきなり業務詳細(ブラックボックス)について聞いてしまうと警戒心があがるのでまずは「業務の流れ(業務概要)」を聞き、ユーザに業務の流れを広報する事で詳細以外の問合せ件数を減少させ少し楽になる事で属人化側に喜んで貰う。
(※ブラックボックスに価値を見出しているのでここで触れてはいけない)

あとは、「業務上注意するポイント」や「繰り返し質問される事柄」などをアプローチを繰り返すことでブラックボックスを少しずつ剥がして気づいた時には目的(標準化)が達成されている状態に持っていく。
こうして強敵を次々(もしくは同時並行)に攻略して行き強敵がいなくなった段階で大々的に「標準化をするぞ!!」とアクションすれば標準化は実現できるのではないかと思う。
ポイントは、「警戒心を持たれないように少しずつ剥がして目的を達成する」になるかなと思います。
なんか、業務アプローチと言うよりは女の子に対するアプローチを言っている様な気がしてきた。

 

業務改善が失敗する本質に誰も踏み込みたくないのです

業務改善のコンサルをやって毎度思うことがある。
それは、プロジェクト開始直後はみんなノリノリで始めるが時間経過とともに気持ちが薄れてくる。
なぜなら業務改善担当者は、現場の人たちから嫌われはじめ悪い空気に耐えられなくなるから。
業務改善をしなければならない部門は、効率が悪く人間系で業務を行っているケースが殆どで「失敗」があれば作業チェックという名の人間系業務が増えていき効率がさらに悪化する。

効率が悪い業務を長年やっていいると本来しなければならない業務より作業チェックや申請などに時間がかかり1日の大半を作業チェックで過ごすことになる。
そうしてくるとやっている作業を周りから見えなくし「忙しい、忙しい」と自分の領域を守りはじめダメ社員が生産されていく。

業務改善はみんな見かけ上やったほうがいいと言うがダメ社員は自分の領域が侵されそうになると抵抗勢力に早変わり。
最悪の場合、職を失い収入がなくなり家族が路頭に迷う可能性があるので抵抗するのは当然と言えば当然といえる。
業務改善担当は、抵抗勢力に負け業務改善は頓挫し日常に戻る。
何年後かに「業務改善したほうがいい」という意見が出てくる。

そして歴史は繰り返される......

 

プロジェクトを炎上させる人は実は「いいひと?」だったりします

プロジェクトが炎上する理由は沢山あると思うが、プロジェクトマネージャ(以下PM)理由で炎上するケースについて考察したいと思う。
このケースのパターンで一番質が悪いのが、PMがいい人で皆に慕われ信頼されているけれど毎回プロジェクトを炎上させる人です。

このPMはメンバーの相談にはちゃんと応えるし、炎上中も「リポD」など差し入れをしたりとメンバーに慕われている。
さらに顧客受けもよく指名で仕事(小規模)が来たり良好な関係を気づいている。
でも自社の上層部からとても評価が低い(いつも炎上しているからあたりまえか!)
だから皆は、なぜ毎回炎上するのか分からず都市伝説のような扱いをされている。
そしてPMを慕うメンバーがPMに昇格した際も同じやり方をするので「炎上マシン」が量産される。
なぜ炎上するのか色々調査していくとそのPMは、仕様凍結後に小規模・中規模の変更を簡単に受け入れている。
(※小規模も数が多ければ「大規模」になる。)
顧客からしてみれば予算を追加せず希望を聞いて貰えるのだからそれは喜ぶだろう。
PM本人も「顧客満足度」が上がって仕事が来ると喜んでいる。
しかし実態は炎上するのだから人員を補充して真っ赤なプロジェクトとなる。
結局の所PMは顧客の希望を断れない、ただ悪者になりたくない「いいひと」なだけだった。
遅くまで作業(仕事と呼びたくない)をやって頑張っているように周りには見えるしいい事風なことも言っているのでなぞの信頼がある。

このケースは、身近にいる人ほど気づかずに信頼している(つもり)のPMと一緒に不幸になって行く。可哀そう...

皆さんもこんなPMに気を付けてくださいね。

 

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