ディスプレイ広告とリスティング広告の違いについて特徴や使い分けポイントをご紹介します
企業がWebでプロモーションを行うのが当たり前になった昨今、ディスプレイ広告やリスティング広告を実践している企業は少なくありません。
しかし、企業担当者の中には
「ディスプレイ広告とリスティング広告の違いがよくわからない」
「どちらの広告手法が自社に合っているのか知りたい」
と悩んでいる方が多いのも事実です。
この記事では、Web広告の中でも特に代表的なディスプレイ広告とリスティング広告について、それぞれの広告手法の違いと使い分けのポイントについて解説します。
これからWeb広告を始める企業はぜひ参考にしてください。
ディスプレイ広告とリスティング広告の5つの違い
ディスプレイ広告とリスティング広告には、大きく5つの違いがあります。
それぞれの違いは次の通りです。
ディスプレイ広告 | リスティング広告 | |
---|---|---|
①広告の掲載場所 | Webサイトやアプリの画面上 | 検索結果画面の上部 |
②広告のフォーマット | テキストや写真・動画など様々 | テキストのみ |
③配信できるユーザー数 | 多い | 予算やキーワードの設定によって大きく差が出る |
④費用形態 | インプレッション課金制 | クリック単価制 |
⑤コンバージョン率 | 低くなりやすい | 高くなりやすい |
この記事では、上述したそれぞれの違いについて詳しく紹介します。
①広告の掲載場所
【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告では、Webサイトや各種アプリの画面上に設けられた広告枠に自社広告を掲載できます。
例えばGoogle広告にディスプレイ広告を入稿する場合は、Googleと提携しているWebサイトをはじめ、GmailやYouTubeといったGoogle関連サイトおよびアプリの画面上に広告を掲載できます。
【リスティング広告】
一方でリスティング広告の場合は、GoogleやYahooなどでユーザーが検索した際、検索ワードに関連する広告が検索結果画面上部に掲載されます。
②広告のフォーマット
【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告は別名“バナー広告”とも呼ばれ、様々なフォーマットで広告を掲載できます。
具体的には、テキスト(文字)と画像、テキストと動画、テキストと画像と動画といったように、複数の広告フォーマットを組み合わせて出稿するのが一般的です。
【リスティング広告】
一方、リスティング広告に掲載できるのはテキストのみです。
具体的には、広告の見出し、説明文、ランディングページURLといったテキスト要素がリスティング広告を構成しています。
③配信できるユーザー数の多さ
【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告では、GoogleもしくはYahooと提携しているWebサイトやアプリの広告枠に自社広告を自動配信できます。
そのため、不特定多数のユーザーに対して自社の広告を広く配信できます。
【リスティング広告】
他方、リスティング広告を配信できるのは、自社の広告キーワードを検索したユーザーのみです。
そのため、実際にどのくらい多くのユーザーに広告を配信できるかは、キーワード選定や予算設定によっては大きく差が生じます。
④費用形態
【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告では、自社の広告が1000回表示される度に費用が発生する「インプレッション課金制」が一般的です。
【リスティング広告】
一方のリスティング広告は、自社広告がクリックされる度に費用が発生する「クリック単価制」が基本です。
一般的に、ユーザーの画面上に自社広告を表示させるよりも、ユーザーに自社広告をクリックしてもらう方がハードルが高くなります。そのため、クリック単価制を採用しているリスティング広告の方が、成果あたりの単価が高くなりやすいです。
⑤コンバージョン率の高さ
【ディスプレイ広告】
ディスプレイ広告では、不特定多数のWebサイトやアプリの画面上で広告を配信します。その画面を閲覧しているユーザーは必ずしも自社の商品やサービスに興味があるとは限らないので、ディスプレイ広告ではクリック率やコンバージョン率は低くなりがちです。
【リスティング広告】
リスティング広告の場合、自社商材に関するキーワードを検索したユーザーにのみ広告を配信します。自社広告のキーワードを検索しているということは、そのユーザーは自社の商品やサービスに対してある程度のニーズを抱えているといえます。
そのため、商品購入や資料請求、来店予約といった最終的な成果、すなわちコンバージョンにつながる可能性も高くなります。
ディスプレイ広告とリスティング広告を使い分けるポイント
違いが分かったところで、ディスプレイ広告とリスティング広告を上手く使い分けるポイントについて
それぞれ3つの観点から解説します。
ディスプレイ広告で成果が出やすいケース
①潜在層にアプローチしたい
ディスプレイ広告は、潜在層のユーザーにアプローチしたい場合に効果的な広告手法です。
リスティング広告と異なり、ディスプレイ広告は多くのWebサイトやアプリの画面上で広告を自動配信できます。そのため、「今はニーズを感じていないが、将来的には自社の顧客になるかもしれないユーザー」すなわち潜在層ユーザーに対して幅広く広告を訴求できます。
②自社の商品やサービスの認知度を拡大したい
ディスプレイ広告は潜在層へのアプローチに強い広告手法なので、自社商材の認知度拡大に大きな効果が期待できます。
特に、新たに商品やサービスを打ち出す場合、まずは自社の新商品や新サービスについて世間に知ってもらうことが最重要です。
ディスプレイ広告をうまく活用すれば、多くのユーザーに対して効率的に自社商材を訴求できます。
③自社商材の魅力を視覚的に訴求したい
ディスプレイ広告では、画像や動画といった広告フォーマットを使って自社商材を視覚的に訴求できます。
アパレル系や飲食系、旅行系の広告を配信する場合、その商品やサービスの魅力を文字だけで伝えることは非常に困難です。
ディスプレイ広告では、画像と動画と文字を組み合わせて広告バナーを作成できるため、自社商材の魅力や特徴をビジュアルで訴求できます。
リスティング広告で成果が出やすいケース
①顕在層にアプローチしたい
「自社の商品やサービスの需要があるユーザーだけに広告を配信したい」という場合は、リスティング広告がおすすめです。
例えば、広告主が東京都渋谷区で飲食店を経営しており、ランチの入客数を増やしたいと考えているとします。リスティング広告であれば「渋谷 ランチ 安い」「渋谷 ランチ おすすめ」「渋谷 ランチ ワンコイン」などのキーワードを自由に設定して、そのキーワードをインターネットで検索したユーザーに対して広告を配信できます。
ユーザーは検索を行うほどその商品やサービスに対してニーズや興味を抱えているので、自社の広告をクリックしてくれる可能性も高くなります。
②コンバージョン率を最大化したい
リスティング広告はディスプレイ広告に比べて、最終的なコンバージョン率が高くなりやすい点も大きなメリットです。
その理由は2つ挙げられ、1つは上述の通り顕在層に対して広告を訴求できることです。ニーズを感じているユーザーに対してピンポイントで広告を配信することで、コンバージョン率を向上できます。
2つ目の理由は費用形態にあります。リスティング広告は基本的にクリック単価制なので、自社の広告がどれだけ配信されてもクリックされなければ費用はかかりません。自社の広告をクリックしてくれたユーザーは、それだけ自社の商品やサービスに興味やニーズを感じているので、コンバージョンにも繋がりやすくなります。
③短期間で多くの成果が欲しい
即効性があることもリスティング広告の強みです。
リスティング広告とは、自社の商品やサービスにニーズを感じているユーザーに対して、クリックに対する費用のみで配信できるWeb広告手法です。そのため、ディスプレイ広告と比べて短期間で多くのクリックやコンバージョンを獲得しやすくなります。
期間限定キャンペーンのように、決められた期間内で一定の成果が欲しいケースでは、リスティング広告は大きな効果を発揮します。
次回は「ディスプレイ広告で成果が出ない原因とは?7つの原因と対処法」についてです。
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