TikTok広告の活用や費用目安、広告運用3つのメリットをご紹介します
TikTokは若者世代を中心に人気を集めるSNSで、若年層ユーザーへアプローチするためにTikTok広告を始める企業も増えています。
「自社もTikTok広告で成果が出るか知りたい」
「既存の集客方法が上手くいかず、新しいWeb広告手法を探している」
「どうすれば若者世代に自社の商品やサービスを知ってもらえるか分からない」
上記のような悩みを持つWeb担当者に向けて、この記事ではTikTok広告の仕組みや費用相場、メリット・デメリットについて解説します。
「Web広告について気になっている」という企業担当者は、ぜひ参考にしてください。
TikTokの特徴
動画コンテンツ中心の新規SNS
TikTokは、2016年に中国のByteDance(バイトダンス)社がリリースした動画メインのSNSです。
競合SNSのリリース年を比較すると、Facebookは2004年、Twitterは2005年、Instagramは2010年なので、TikTokがどれだけ新しいSNSなのかがわかります。
さらに、動画サイトの代表格であるYoutubeが2005年リリースであることから、TikTokは動画サイトとしても非常に新しいサービスだといえます。
従来のSNSはテキスト(文字)や画像の投稿が中心であることに対して、TikTokは動画投稿に特化している点が大きく異なります。
TikTokでは主に15〜30秒の短尺動画に、多種多様な音楽やエフェクトを付けて投稿するのが主流です。
若年層ユーザーが圧倒的に多い
TikTokはSNS界でも後発のサービスということもあり、世界中で若者ユーザーが大半を占めていることも大きな特徴です。
日本国内のTikTokユーザー数は2021年時点で約1690万人を記録しており、男女比はほぼ半々、そして男女ともに20代以下のユーザーが80%程度を占めています。
現時点でのユーザー数ではTwitterやFacebook、Instagramなどに劣りますが、TikTokユーザー数はここ数年で急速に増加し続けているため、今後は若年層に限らずより幅広い世代で定着する可能性は大いにあります。
TikTok広告の仕組み
TikTokはSNSの中でも非常に将来性が高く、多くの企業からWeb広告の掲載先として注目を集めています。
ここでは、TikTokで配信できる広告の種類と、広告運用にかかる費用について解説します。
広告の種類
TikTokでは、広告フォーマットや予算、広告目的に合わせて5種類の広告を配信できます。
それぞれの広告の特徴について、次の表でまとめて解説します。
広告の種類 | TopView・起動画面広告 | インフィード広告 | ハッシュタグチャレンジ広告 | ブランドエフェクト | Spark Ads |
---|---|---|---|---|---|
広告の特徴 | アプリ起動時に即全画面表示される広告枠 ※TopViewは最大60秒の動画広告枠、企業画面広告は静止画もしくは3~4.9秒の無音動画広告 | オーガニック投稿の間に表示される「おすすめ投稿」に配信する全画面動画広告(最大60秒) ※BuzzVideo、TopBuzzなどの外部アプリにも広告を配信できる | 企業がテーマとなるハッシュタグを用意し、そのハッシュタグを使った投稿をユーザーに促す広告手法 | エフェクトやフィルター、スタンプなどのクリエイティブを用意し、それらのクリエイティブを使った投稿をユーザーに促す広告手法 | TikTokにオーガニック投稿された動画を、インフィード広告の動画素材として使用する広告手法 |
向いている目的 | ・広告リーチ数の確保 ・自社の商品やサービスの認知度向上 | ・いいねやコメントといったユーザーの反応の確認 ・広告動画のシェアによる拡散 | ・ユーザー参加型によるハッシュタグの拡散 ・広告感の弱いハッシュタグによる自社ブランドの認知度拡大 | ・ユーザー参加型によるクリエイティブの使用とイメージ普及 ・広告感の弱いクリエイティブによる自社ブランドの認知度拡大 | ・自社アカウントの投稿だけでなく、外部のインフルエンサーやクリエイターが投稿した高品質な動画の二次利用 ・自社アカウントのプロフィールページへの誘導 ・自社アカウントのフォローの促進 |
事例 | - | - | ・マクドナルドの「#ティロリチューン」…ポテトが上がった時の「ティロリ、ティロリ」という音楽に合わせて投稿者がダンスを踊る ・江崎グリコの「#ポッキー何本分体操」…このハッシュタグが付いた動画が、11月11日の「ポッキーの日」に渋谷の街頭ビジョンに映し出される | ・化粧品広告の場合…目や肌に化粧品使用後のイメージを再現できるフィルターを用意する ・ホワイトニング広告の場合…商品を使用した後の歯の白さを再現できるようなエフェクトを用意する | - |
費用
TikTok広告にかかる費用は、広告の種類によって異なります。詳しくは次のとおりです。
広告の種類 | TopView・起動画面広告 | インフィード広告 | ハッシュタグチャレンジ広告 | ブランドエフェクト | Spark Ads |
---|---|---|---|---|---|
費用相場 | 1日あたり500~600万円 ※1日1社限定 | 月額42万円~625万円 ※Brand Premium(おすすめの80番目以内に表示されるインフィード広告)…42万円 ※One Day Max(その日最初のインフィード広告。おすすめ投稿の4番目に表示)…300万円 ※Top View(その日最初のおすすめ投稿に表示されるインフィード広告)…625万円 | 1回あたり1000~2000万円 ※ベーシックハッシュタグチャレンジ:1,000万円 ※スタンダードハッシュタグチャレンジ:1,500万円 ※ハッシュタグチャレンジプラス:1,700万円 ※バトルハッシュタグチャレンジ:2,000万円 | 約380万円 | - |
また、インフィード広告では、TikTok社が提携する次のような外部アプリ上でも動画広告を配信できます。
・TopBuzz(ニュースアプリ)
・他多数
外部アプリへの広告掲載では、運用型広告の費用形態が採用されます。
具体的には、次に示す3種類の課金形式から自社の運用スタイルに合った方法を選んで設定できます。
課金体系 | クリック単価(CPC) | インプレッション単価(CPM) | 動画再生課金(CPV) |
---|---|---|---|
課金条件 | 自社広告がクリックされるごとに費用が発生 | 自社広告が表示されるごとに費用が発生 | 自社広告動画が一定時間以上再生されるごとに費用が発生 |
費用相場 | 1クリックあたり30~100円 | 表示回数1000回あたり100~1,000円 | 1回再生あたり50~60円 |
TikTok広告のメリット・デメリット
TikTok広告の基本的な仕組みがわかったところで、TikTok広告を使用するメリット・デメリットについて
3つずつ詳しく解説していきます。
TikTok広告のメリット3つ
①若者ユーザーに対して幅広くアプローチできる
TikTokは20代以下の若者ユーザーが全体の8割を占めているため、若者に対してアプローチしたい企業におすすめの広告媒体といえます。とくに、TikTokユーザーはファッションや音楽などの最新トレンドに敏感な傾向が強いため、情報収集に能動的な若者に対して効率的にアピールできます。
②高精度なターゲティングが可能
TikTokでは、ユーザーの性別やエリア、年齢、使用しているOS、言語、TikTokをよく見る時間帯など、様々な要素でターゲティング配信が可能です。そのため、自社の商品やサービスを訴求したいユーザーに対して効率的に広告を配信できます。
③自社に合った広告予算で運用できる
上述のとおり、TikTok広告の費用相場は広告の目的や掲載場所によって様々で、月額42万円から1000万円以上まで幅広い広告配信プランが用意されています。自社の広告予算や、どのようなターゲット層にリーチしたいかに合わせて、柔軟な広告運用が可能です。
TikTok広告のデメリット3つ
①クリエイティブ作成に時間とノウハウが必要
一般的に、TikTokユーザーは動画開始からわずか3秒でその動画をスキップすると言われています。
そのため、ユーザーに自社の広告を最後まで見てもらい、自社の商品やサービスに興味を持ってもらうためには、開始3秒でユーザーの心を掴むような動画を用意しなければなりません。
実際にユーザーの興味を引く動画を作るには専門的な知識と技術が必要で、動画制作を外注する場合は相応の依頼費用がかかることに留意しましょう。
②直接的なコンバージョンにはつながりにくい
TikTokユーザーは短尺動画、すなわち手軽なエンタメや情報を求めてTikTokを視聴しています。
そのため、TikTok広告は潜在層ユーザーから認知を得たり、自社のブランディングを強化するのに適しています。
その反面、ユーザーに自社サイトへの訪問してもらう、商品を購入してもらう、来店予約をしてもらうなど、特定の行動を促進するには不向きな広告媒体といえます。
③他のSNS広告と比べると費用が高額
TikTok広告において最も低費用で運用できるのは、インフィード広告のうちBrand Premiumと呼ばれる広告プランです。
しかしながら、最安値のBrand Premiumでもひと月あたり42万円がかかります。
TwitterやFacebook、Instagramなど他のSNSで広告を配信する際は、1日あたり100円単位で広告予算を設定できるため、TikTokは他媒体に比べて広告費用が高いのがネックです。
次回は「ディスプレイ広告とリスティング広告の違い」について詳しく解説します。
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